飛蚊症

飛蚊症は、視界に浮遊する黒点や糸状の影が見える状態を指します。これらの影は、主に硝子体内の浮遊物が網膜に影を落とすことで視覚されます。飛蚊症は、老化に伴う硝子体の変化や、眼の外傷、炎症、糖尿病などが原因で発生することがあります。

弱視

弱視は、片目または両目の視力が通常よりも低下し、矯正レンズや手術によっても完全には視力が改善されない状態を指します。弱視の原因には、斜視、屈折異常(近視、遠視、乱視)、眼瞼下垂、白内障などがあります。特に子供の発達期における適切な視覚刺激の欠如が影響します。

弱視の症状としては、視力の低下、目の疲れ、物がぼやけて見える、片目の視覚が劣るなどが挙げられます。弱視は早期発見が重要であり、適切な治療を行うことで、視力の改善が期待できます。

斜視

斜視は、両目が正しく連動せず、一方の目が異なる方向を向く状態を指します。この状態は、視力や深視力に影響を及ぼす可能性があり、特に子供に多く見られます。斜視の原因には、眼筋の異常、神経障害、遺伝的要因、未熟児出生、その他の眼疾患などが含まれます。

硝子体出血

硝子体出血は、目の中の透明なゼリー状の物質である硝子体に出血が生じる状態を指します。この出血は、視力に影響を与え、視界に浮遊物や霞がかかったような視覚的異常を引き起こすことがあります。硝子体出血の原因には、糖尿病網膜症、網膜裂孔、外傷、高血圧性網膜症、黄斑変性症などが含まれます。

硝子体剥離(混濁)

硝子体剥離は、硝子体が網膜から離れる状態を指します。硝子体は眼球の内部を満たしているゼリー状の物質で、網膜に付着しています。加齢やその他の要因により、硝子体が収縮し、網膜から離れることがあります。これにより、視界に浮遊物(いわゆる飛蚊症)が見えることが多くなります。さらに、硝子体剥離が進行すると、網膜剥離のリスクも高まることがあります。

中心性漿液性網脈絡膜症

中心性漿液性網脈絡膜症(CSCR)は、網膜の下に液体が漏れ出し、網膜が隆起することによって視力に異常が生じる眼疾患です。この疾患は通常、片眼に発症し、20歳から50歳の男性に多く見られますが、女性や高齢者にも発症することがあります。

糖尿病網膜症

糖尿病網膜症は、糖尿病による慢性的な高血糖状態が原因で発生する目の病気です。この病気は、網膜の血管が損傷を受けることにより、視力低下や最終的には失明に至る可能性があります。症状としては、視野のぼやけ、視界の暗い斑点、視力の急激な変化などが見られます。

近視(仮性近視)

近視は、遠くの物がぼやけて見える視覚障害で、主に眼球の前後軸が過度に長いため、光が網膜の前に焦点を結ぶことで発生します。一方、仮性近視は目のピント調節機能の一時的な障害により生じる、一過性の近視状態です。長時間の読書やスクリーン作業後によく見られます。

交感性眼炎

交感性眼炎は、一方の目が外傷や手術後に炎症を起こした場合、もう一方の目にも非特異的な免疫反応による炎症が生じる珍しい状態です。この炎症は自己免疫反応によるもので、主に虹彩、毛様体、網膜などの眼内組織が影響を受けます。

ドライアイ

ドライアイは、涙の量が不足したり質が低下することで起こる眼の不快症状です。この状態は、目の乾燥、刺激感、異物感、視力のぼやけといった症状を引き起こすことがあります。原因は多岐にわたり、加齢、ホルモンバランスの変化、長時間の画面使用、環境因子、特定の薬剤の使用などが関与します。